Thursday, February 18, 2010

Behind the Troubles at Toyota

トヨタ問題の背景

http://www.time.com/time/business/article/0,8599,1963595,00.html
By Bill Saporito with Michael Schuman and Joseph Szczesny
Thursday, Feb. 11, 2010















カリフォルニア州、デーリーシティにある特約販売店に並ぶ2010年型トヨタ・プリウス
Robert Galbraith/ ロイター通信


トヨタの何が悪かったのか?

大したことではない。少なくとも、技術面、構造面、さらには品質において大して悪いところはない。ずば抜けて優れた車を作ったのでない限りは、大概の場合、国際的な自動車産業にトップギアで突っ込んだりはしないものだが、トヨタはやってしまった。自動車は身近なマシンだが、非常に複雑でもある。新型の自動車を作るために、企業はそのスタイルを考え、設計し、骨組みを作り、購入し、1万に及ぶ部品を集め組み立てる必要がある。780万台、トヨタは、2009年(自動車業界にとって最悪の年)に世界中に販売したのだが、その中には何10億ものガタンと壊れてしまうおそれのある新型の部品が使われている。実際に壊れるものが出てくることは避けられない。

11月以降のおよそ900万台に及ぶ加速制御不能やブレーキ作動不具合に陥りやすいトヨタ車のリコールがとてもショッキングな事件になった理由は、トヨタが若干手抜きの自動車を製造していたことや、さらにはトヨタの酷い危機管理体制ではなかった ― しかしながら、こういったことによって、トヨタは修復のためとして20億ドルを超える代償を強いられた上に今年の売り上げを見込めなくなったのだが。もっと酷い致命的なことが起きた:蒸気閉塞がトヨタの神話化された企業文化に襲い掛かり、世界中で最も評価の高い企業の1つであるトヨタを、数多ある落ち目の自動車メーカーの1つに変えてしまったことだ。トヨタは、これまでよりも多くの欠陥自動車を製造しているだけではなく、問題点を解明し修理しさらにそういったことを利点に変えてしまう比類ない手腕で知られている企業であったが、実は全然何も解っていなかったように見えてしまった。

今回のリコールは突然のように見えたけれども、その兆候は積み重なっていた。マサチューセッツに本拠地を置く安全性の研究と戦略(SRS)という消費者救済団体によると、2002年に、トヨタ車における "意図しない加速" の事例数が急増したというのだが、これはトヨタが電子制御スロットルを導入したのとほぼ同時期であった。この問題は当初、フロアマットや装備品に原因があるとされた、そういったものが適切に装着されなかった場合、スロットル全開状態のアクセルペダルに挟まってしまう可能性があるとされていた。これに続いて、米国道路交通安全局が調査したいくつかのうちの最初のものが2003年にあった、その後2005年と2007年に小規模のリコールがあった。ところが、事故件数は増加し、昨年11月にトヨタは、今回の問題に対処するために、およそ3,800万台のアメリカにある自動車を引き取らなければならなくなった ― これはかつてないほど大規模なリコールである。

フロアマットの改良、にもかかわらず、事態は終息しなかった。トヨタは当初、ペダルにシステム上の問題があることを信じるのを拒み、フロアマットを適切に取りつけていない顧客に責任があると主張した。1月21日に2度目のリコール、今回の2,300万台を申請する頃までに、トヨタはそれまでの高い評価を地に落とした。

今回の責任は無視出来なかった。トヨタは、アメリカの部品製造会社であるインディアナ州エルクハートのCTSグループを、欠陥ペダルの納品業者として名指しした、一方で同じ部品を製造している日本企業デンソーの責任は追求しないままだった。ところが、CTS社の最高責任者ヴィノド・M・クヒルナニ氏はその責任を負うつもりはなかった。彼が言うには、CTS社はトヨタの技術規格基準を満たしている、さらにこう言及している、今回のリコールの原因である "意図しない加速" は2002年製造の自動車にまで遡って関連している。「CTS社がトヨタに部品を納入し始めたのは2005年以降だ」と述べている。

これにはまだ続きがある。2月上旬、トヨタが40万台を超えるプリウスや他のハイブリッド車を自発的にリコールした時には、残っていた政治的信用を少しでも、なんとか取り戻した、今回は、凸凹の多い路面を走行した場合に事故を引き起こす可能性のあるABSのプログラム更新をやってのけた。レグザスはトヨタで一番売れている高級モデルである(これも相当悪い)が、プリウスはトヨタのお気に入りである、プリウスは、他の自動車メーカーのガソリン電気ハイブリッド車への進出を留まらせている技術的問題について、トヨタは解決できる実力があることを実証し、それと同時に、トヨタの環境に関する信頼性も解決した。つい先月、デトロイト・オートショーで、取締役たちが、トヨタの将来成長の基軸としてプリウスを紹介したばかりだ。トヨタは年間100万代のハイブリッド車を世界中に輸出する計画だった、そのほとんどは北アメリカだった。

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